泉佐野市下瓦屋、建設会社の敷地内にお店を構える「サンドキッチンまほろ屋」。
30号線(府道)沿いにある白い看板に青いテントの屋根が、かわいらしいお店。
同店はサンドイッチのテイクアウト販売を行っており、フルーツサンドが特に人気で、
この時期、苺を使ったフルーツサンドも数種販売されているようです。
オーナーのこだわりが詰まったサンドイッチは、閉店時間を待たずに完売することも珍しくないらしい。
今回はオーナーの石井智江さんに、お店のエピソードと苺のフルーツサンドについてお話を伺いました。
5人の子育てと、パートタイマーそして3店舗を任される店長を経験
「生まれは大阪府東大阪市で、奈良県香芝市で育ちました。
学生時代は、普通の学生でしたね(笑)
子どもが5人、孫が3人いまして、一番上の子どもは32歳で、末っ子は中学3年生です。
現在は再婚しているのですが、かつては母子家庭で5人の子どもたちを育ててきました。
私の人生で自信になっている経験です。
13年ほど前に鶏惣菜など飲食を扱う会社にパートタイマーとして入社したことが、飲食業界との出会いです。
パートタイマーから契約社員、副店長、店長とキャリアアップして、最終的に3店舗を任されました。
会社にとって私が初めての女性社員だったんですが、女性店長も私が初めてでした。
結果が全ての飲食業界、男性ばかりの会社で、売り上げを向上させる厳しさを経験をさせてもらいました」。
前職の会社で手取り足取り教えてもらった上司に対して、今も尊敬し感謝されているそうで
人との出会は、本当に大切。
そもそも私は生クリームの食感が苦手だった(笑)
「会社を辞めて、主人が経営する会社を手伝っていたのですが、「自分で飲食店をやりたい」とずっと思っていて。とにかく料理をすることが好きなので、料理を提供できれば、なんでもよかったんです。作った料理を美味しい、と言ってもらえることが何よりの幸せ」。
好きなことを仕事にできるのは、本当に素敵。
「そんな時に私の友人が、フレンチとパティシエのノウハウを活かして、フルーツサンドのテイクアウト販売を始めた話を聞いたんです。
当時の私は「フルーツサンドを食べるくらいだったら、ケーキの方が良いやん」みたいな考えだったんです。でも、友人の作ったフルーツサンドの味と見た目が素晴らしくて、私もこれをやりたいと思うようになったんです。
前職では鶏惣菜を扱っていたので、フルーツサンドの作り方なんて何もわからなかったし、そもそも私は生クリームの食感が苦手だったんです(笑)。
本や動画で研究し、時には友人に相談して、試行錯誤を重ねた結果、濃厚な味わいだけど、さっぱりした食感を両立させた今の生クリームにたどり着いたって感じですね」。
苦手な生クリームを使ってお店を始めようなんて驚きましたが、フルーツとの相性が良くてさっぱりだけど濃厚で他にはない生クリームを味わえるのは、こんな秘密があったんですね。
店名は、末っ子の名前を取って「まほろ屋」に
「店舗の立ち上げについては、「経費を抑えるためにも会社の敷地内で一人でやってみたら」と主人に協力してもらえるようになったんです。
「店名は、末っ子の名前の「まほろ」に「屋」をつけて、「まほろ屋」としました。
お店のロゴはサンドイッチをイメージしていて、パンの間には「mahoroya」のイニシャルの「M」を挟んでいます。知り合いのデザイナーに依頼して、ロゴを制作してもらいました」。
サンドイッチをデザインしたロゴは、お客様にも伝わりやすいし可愛い。
「2021年の年明けから準備をはじめて、2021年の4月に「サンドキッチン」をオープンしました」。
フルーツサンド作りは、特に大変!
「うちは木、金、土曜日に営業しているのですが、深夜1時に起きて2時に準備を始める生活が3日続くので土曜日には死にかけます。(笑) なので営業期間中はハードな生活になりますが、料理をすることが楽しくて、乗り切れています。
中でも、果物の仕入れと夏場の生クリームの管理は苦労していますね。マンゴーやメロンはカットしてみないと中身が傷んでいるか、どうかわからないんです。
自分で果物の仕入れを行っているのですが、果物の選定はまだまだ難しいです。
夏場の生クリームは、温度管理に注意しないと分離してダレたりボソボソになったりしてしまうんです。スピーディーに作業を進める必要があるので、夏場のフルーツサンド作りは特に大変です」。
フルーツの見極めや生クリームの温度のことなど、美味しいものを提供するために、色々な工夫と、苦心をされているオーナーの石井さんは、本当に凄い、としか言いようがありません。
絶対的エースの苺のフルーツサンド
「苺のフルーツサンドは定番で、フルーツサンドにおける絶対的なエースなんです。
店頭では10種類ほどのサンドイッチを販売しているのですが、苺のフルーツサンドだけでも「いちご生クリーム(550円)」、「いちごカスタード(550円)」、「いちご大福(600円)」の3種類を用意しています。
「いちご生クリーム」と「いちごカスタード」は名前の通りですが、「いちご大福」は、苺、生クリーム、つぶあん、求肥(大福の皮)をサンドして、苺大福風のフルーツサンドにしています。他には、5種類のフルーツを使った「MIXフルーツ(550円)」でも苺を使っていますね。」
いちご大福をさらにサンドするなんて3度(サンド)も美味しい&おもしろアイデア!
断面の美しさにも、こだわる
「フルーツサンドに使う苺は地産地消にこだわりたくて、泉佐野の「道利いちご農園」さんの苺を使っています。苺の色づきタイミング等の理由でどうしても手に入らない時は、他の地域の苺も使っています。
断面の美しさにこだわっているので、苺の色は大事です。
苺は冬が旬ですが、年中苺のフルーツサンドを提供したいので、夏場は夏苺を仕入れて使っています。フルーツサンドのお店で、苺のフルーツサンドが無いと寂しいですからね(笑)」
まほろ屋さんのサンドイッチの断面は、苺に限らず本当にきれいで豪華、色々食べてみたいと、思わず見とれてしまう。
半解凍で楽しむ美味しいフルーツサンドの自動販売機を準備中
「2022年の夏に向けて、アイスクリーム感覚で召し上がれるフルーツサンドを販売したいと考えています。2021年に泉佐野市のクラウドファンディングに参入して全国の方に楽しんでもらうために、冷凍のフルーツサンドを開発しました。
冷凍していない生のフルーツサンドの醍醐味もありますが、冷凍フルーツサンドは半解凍の状態で食してもらっても美味しいんです。
店頭での営業時間外でも買えるよう、冷凍食品用の自動販売機も準備しています」。
凄く楽しみ~♪ 絶対購入したい。
泉佐野は、活気を感じるまち
「2年前に泉佐野に来るまでは、泉佐野市と言えば関西国際空港やりんくうプレミアム・アウトレットのイメージだったんです。
まだまだ知らないことが多いというのが正直ですが、歴史もありますし、温かくて面倒見の良い人ばかりで、まちを元気にしたいという活気も感じます。
空港や買い物目的でいらっしゃる人も多いと思いますが、ぜひ「サンドキッチンまほろ屋」にも寄ってもらえたらと思います。」
石井さんのフルーツサンドにかける熱い想いが、他にはないフルーツサンドを生み出し、指示される秘密と感じた一日でした。
購入方法
◆店頭販売(営業日 木・金・土)
営業時間 11:00〜16:00頃
※但し、売り切れ次第終了
※取り置き承ります。
電話 072-458-1198
◆オンラインショップ:mahoroya (base.shop)