泉佐野市の紹介ポータルサイト
もっとさののロゴ

もっとさの

Follow our SNS page

虫メガネのアイコン

さのPay
について知りたい

伝統の味を守りながら進化する老舗洋菓子店の秘密

西洋菓子処 まつみ玄璽

大阪方面から国道26号線 中庄の交差点を右に曲がってすぐの道沿い、少し奥まった敷地内に、上品な佇まいの菓子工房がある。古くから地元民に愛されるお客様の出入りが多い人気店だ。
店内は、華やかな生菓子だけでなく焼菓子やチョコレートまで並ぶ本格的なパティスリー、手土産に悩んだ時にも、かなり助かる。そんな西洋菓子処 まつみ玄璽の数ある商品の中から、年間を通じて提供されている苺を使用したお菓子の秘密を取材しました。

正統派イチゴショートにテンションUP♪

創業は1947年 祖父と父の想いを引継ぐ

創業は1947年(昭和22年)。現在は、三代目の松見 衡(まつみまもる)さんが、店長でありシェフパティシエだ。 
「1947年に祖父が和菓子職人として店をはじめ、父の代で洋菓子を扱うようになったんです。その父から『新しいお菓子を作る事も大事だが、昔からの変わらない味を繋いでいくことも大切だ』。と言われました。そんな父の想いと店を引継ぎ3年になります。今は父(74才)と共に親子でお菓子作りをしているんですよ」。
と静かに語ってくれた。老舗だけあって古くからの常連さんも多いそうで、来店するお客様に都度、声をかけている姿を拝見した。

ちなみに、店名の「玄璽」(げんじ)の由来は、昔の相撲の四股名(しこな)だそうで
草相撲が人気だった頃、この地域で一番強かった「玄璽山(げんじやま)」より命名
「璽」という漢字は、「三種の神器」のひとつ「八尺瓊勾玉=神璽」と同じ漢字だ。

元々南海泉佐野駅下り「つばさ通り商店街」にあった店舗は、2019年11月、現在の店舗へ転居された。

学校卒業から東京やヨーロッパで修業を10年

「小学校のころからお店の手伝いを始めました。中学生の時にはフルーツのカットや材料を計量する下ごしらえの手伝いをしていました。でも高校卒業時はまだ、お店を継ぐ気はなかったので関係のない大学へ進学しましたが、大学卒業時にお菓子の道へ進むことを決断しました」。

決断後、東京やヨーロッパで修業をするため10年ほど泉佐野から離れたそうで
「東京のレストランのパテェシエだった親方のもとで4年半、生菓子、焼菓子、チョコレート製造の修行をしました。今思えば、軽い食感のケーキをお客様に提供する考え方の根本は、当時の親方に教わった『コース料理の最後でも美味しく食べてもらうお菓子』がベースになっていたのかも?」と当時を振り返える。


その後、ヨーロッパへ渡り4年ほど修業しビザが切れるたびに様々な国を訪れたそうだ。
「ルクセンブルグに約1年半滞在しました。そこは王室ご用達の大きな店で、最新機器を導入していたこともあって各国の名店から修業に来ていたり、マカロンで世界的にも有名な「ピエールエルメ」の研修所としても利用されたりと、将来有望なパティシエが集まっていたので、グローバルで幅広い情報と知識を得ることができ、大変勉強になりました」。
最高峰での修行とは、うらやましい。

「最後の1年間は、フランスと言えばパリ!と思い行こうとしたら、前の親方から『日本も優秀なパティシエが多いので東京に行くのと大差がない。行くならフランスの田舎町の方がいい』と勧められました。そこでパリから電車で1時間の小さなケーキ屋で修業をしました。田舎での生活は、人とのふれあいがあり現地の文化も学べ、楽しかったです。


それから、ドイツとフランスとの国境のアルダス地方でクリスマスに食されるお菓子「シュトレーン」を学びました」。
まつみ玄璽さんのシュトレーンはまさに本場の味というわけですね♪
他には、ミシュランの星付きレストランやスペインのオーベルジュ※ などで研修し、その後、東京に戻り4年間、シェフパティシエとして勤務し、菓子製造はもちろん店舗運営、経営管理まで経験し、3年前に故郷の泉佐野に戻り三代目に就任したそうです。
※宿泊施設を備えたレストランのこと

パティシエとしてハイレベルな現場をいくつも経験された上で、泉佐野に凱旋され故郷でお菓子を作られていることに、感動!!

品種は固定せず、その時季に美味しい産地の苺を

常に15種類ほどのケーキが並ぶ

多くの知識と経験は、今ある素材に合わせてメニューを考案できる強みを手に入れたそうで、中でも年中提供する苺は、食べ頃を見極め使用する品種の苺に合わせて調整しながら調理していくそう。


「苺はたくさんの種類があり、すごい勢いで品種改良など変化していく中、産地や品種にこだわるのではなく、その時季の一番おいしい苺を、お客様の期待に応える味と価格で提供します。主に熊本・長崎・和歌山の苺を仕入れます。まつみ玄璽のクリームは、香りとコクがあるので和歌山のまりひめの品種とも相性がいい。他には、ゆうべに・さがほのか、入荷次第で人気のあまおうも使用することもあります。そして夏はアメリカ産の苺も美味しいです。


とにかく、こだわりのポイントは「その時季においしい苺」を使用すること
ちなみにヨーロッパでは収穫時季に合わせたフルーツで、お菓子を作るので日本のように年間を通じて苺のケーキは並んでいませんよ」。
へぇ~、そうなんですね。

素材に応じて調理技術と経験とアイデアで「美味しい」を作る

「安定した味と価格で提供できるよう、品種や形により、調理やデザインに工夫ができるのもパティシエがいる店舗ならではだと思います。
酸味が強いときはチョコレートの糖度をあげたり、粉糖をいちごの断面にふったり、砂糖でマリネにしたり、苺の素材に合わせて調理します」。
酸味のある苺はチョコクリームと合わせ、よいバランスになるように、ミルクチョコをベースにチョコレートもイチから作るそう。
「高カカオで、カカオ感を感じるように、脂肪分を抑えて食べやすい軽さに仕上げています。いちご・スポンジ・クリームのバランスが大切なんですよ」。

店内の商品の半数は昔から変わらないメニューだそうですが、シェフの技術と経験で臨機応変に工夫されたお菓子が、並んでいるのですね。

今日より明日、更に美味しくする

長年愛され続けているまつみ玄璽の看板商品「ケーキ大福」

「甘さ控えめ・軽いスポンジ、食べやすさはもちろん、商品により深い味わいのあるものを、
各商品に合わせて追求しています」。
脂肪分・糖度・エアーを入れるなどで軽くしたり、逆にプリンは牛乳を使わず生クリームでコクがでるよう、味覚のバランスにこだわるっているそうで、調理法や考え方が一緒なので、ベースは変えていないそうですが、これまでの経験と技術で、日々進化しているんですね。


「父は、『同じショートケーキでも、今日より明日、更に美味しくするのはどうすればよいのか?』と考える人だったので私もその考えを常に持って毎日励んでいます」。

「軽い口当たりの生クリームのもその一つ。少しオレンジ(柑橘系)のお酒で香りづけし、隠し味に入れることで清涼感を出しています」。
変わっていても、変わらない美味しさを追求ですね。

おススメ苺メニュー

いちごタルト4号サイズ                いちごタルト カットサイズ

いちごタルト4号(直径12cm)2,280円
苺は15個前後使用しているので苺をたっぷり堪能できる。
カットサイズ 540円も用意されている。
季節によりいちじくのトッピングも楽しめる。
フルーツは変わりますがタルトは年間通しての定番で提供している。

「苺のムース」 中に甘いクリーム玉が入っています。甘さと酸味がほどよいムース
苺とチョコレートクリームのショートケーキ「ショコラショート」

焼菓子も充実

「バトン」5種類(5本入りと10本入り有)
手土産の焼菓子も充実                店内の様子

佐野町マドレーヌはプレーンとほうじ茶の2種類があり泉佐野の土産物としておすすめです。それに並んでカラフルで目を引いたのはスティックタイプのしっとり焼きドーナツ「バトン」1本160円。苺の他、プレーン・ショコラ・きなこ・抹茶の5種の味。食べやすく、見ているだけで「どれにしよ~」と楽しくなるドーナツは手土産にピッタリ。
「バトンいちご」はフランスと国産の濃縮いちごピューレをオリジナル配合。

老舗の味を守り進化し続けるのは、松見 衡シェフパティシエの確かな経験と技術だったんですね。
そんな本格的な西洋菓子をぜひ、皆様に堪能して欲しい。

購入方法

購入:来店のみ
予約:電話のみ
営業時間:9時~18時

ケーキスイーツ

西洋菓子処 まつみ玄璽

テイクアウト可

〒598-0002大阪府泉佐野市中庄876-1

創業70年余年、3代目が継ぐ老舗菓子処。 江戸時代の町屋が残る泉佐野駅の駅下がりより2019年に泉佐野市中庄へ移転。 ま...

ご紹介した記事のお店でも使える

さのペイのロゴ についてはこちら

「さのPay」アプリを
ダウンロードして連携する

無料


もっとさの