泉佐野野市上町のカジュアルイタリアン「ラ・トランピスタ」。
入口には絵本に登場しそうなラビットがお出迎え、ポーチを上がるとワクワクでテンションもUP!
扉を開けると、落ち着いたおしゃれな雰囲気。そして、店内には明るいテラス席がある。
国道26号線から見通しのよい池の辺りにお店はあるが、実は、住宅地の一角にあり、分岐した細道から入店する隠れ家的なレストラン。
水辺の景色を臨みながらスローなひと時を過ごせる予感・・・。
ラ・トランピスタでは、正統なイタリアンのほか、フルーツパスタをはじめとする“泉佐野イタリアン”をメニューとして提供している。
今が旬の苺を使ったフルーツパスタはとっても美味しそう♪
オーナーの藤原輝生さん、料理チーフの岩田理恵さんに取材を行いました。
泉佐野の地域に根ざしたレストラン
「ラ・トランピスタ」のお店のことをオーナーの藤原さんに伺った。
「元々はイタリアン(イタリア料理)として始めたお店です。それもリストランテ、少し高級で格式の高いイタリアンのレストランですね。お店をやっているうちに、『泉佐野の地域に根ざすには、もっとカジュアルじゃないとアカン』と思うようになったんです」
と、当時の心境を語ってくれた。
「現在は泉佐野発祥のイタリアン、“泉佐野イタリアン”としてやっています。正統なイタリア料理のほかにも、自由な発想で料理を作っています。例えば、フルーツパスタやフルーツ酵素入りのドリンクやスイーツですね。そういったものをメインに展開しております」。
フルーツパスタは、今やお店の看板メニューに!
泉佐野イタリアンと伺い、地域に対しての想い入れを感じますね。
アパレル会社の社長から飲食業界への転身
「私は泉州地域の生まれなんですが、中学校からは大阪市内にある中高一貫校に入り、京都にある大学へ進学しました」。
大学卒業後は、アパレル関係の会社に就職した藤原さん。
「30代中盤で海外事業を行う会社からヘッドハンティングを受けて、海外で働いていたんです」。
藤原オーナーやお店のセンスを拝見して、調理人だけでない感じは前職の影響なんですね。
「毎日ホテルや飲食店の食事ばかりで、食事に飽きていたんですね。自分で簡単な料理を作るようになって、そこから料理に興味を持ったんです」
これが料理との出会いだが、飲食の仕事を始めたのはもう少し先だと教えてくれた。
「30代後半の時に大阪に戻って、アパレルの輸入販売を行う会社を起業しました。大手の総合スーパーと取引していたんですが、取引金額の振り幅が大きく、在庫を抱えるのも大変で、どうにかしたいと思っていたんです。アパレルの会社の社長業を終えて、1人でできる飲食店をやろうと決断しまして、別の地域で飲食店を起業した後、泉佐野で「ラ・トランピスタ」をオープンしました」。
裏メニューのパスタやアクアパッツァが好評だった
「最初は、都市部の5坪くらいのお店でイタリアンをやっていました」と語る藤原オーナー。
しかし、お客さんとの触れ合いが無く、どこか人間らしさを感じられなかったという。
「そのお店を閉めて大阪の岸和田市に引っ越して、焼き鳥と海鮮料理のお店を新しくスタートさせました。岸和田で飲食店を始めてから、お客さんとの触れ合いも上手くいくようになりましたね」。
藤原オーナーは、お話が上手な方でしたが、これまでの飲食店経営の経験からだったんですね。
「常連さんから『裏メニューない?』なんて言われると、スパゲティを作ったり、アクアパッツァを作ったりして出していたのですが、これがすごく好評だったんです」
そこで「もう1回イタリアンをやってみよう」と思うようになって、岸和田で物件を探したという。
しかし、中々良い物件が見つからなくて・・・
「範囲を広げて見つけたのが、現在ラ・トランピスタを営業している泉佐野の物件だったんです。幹線道路の近くなのに、自然を感じられる池があって、しかも駅から徒歩15分圏内と条件面でもバッチリだったんですね。表玄関からではなく、里道の細道から入店する隠れイタリアンとして店を構えて、現在に至ります」。
今の物件との出会いが、泉佐野で17年間も続く理由でもあると語ってくれた。
閑静な住宅街に佇むレストランなのでわかりにくい場所が、逆に、知る人ぞ知る隠れ家的な人気店として、期待感が増すように思える。
「こんなん一口やわ~、こんな量でやってたらアカンわ〜」に驚いた!
「オープン当初は、都市部のお客さんと泉佐野のお客さんとのイタリアンのニーズの違いに戸惑いました。都市部でイタリアンをやっていたときは、パスタの量は少なめで、かわいいお皿の上に綺麗に盛り付けをして提供していたんです」
泉佐野でも同じようにパスタを提供していたが、ある日、お客さんに「兄ちゃん見ときや~」と言うなり、ひょいと一口で完食されてしまったと笑顔で話してくれた。
「『こんなん一口やわ~、こんな量でやってたらアカンわ〜』と言われてしまいました(笑)
今となっては笑えるエピソードですが、当時はスタッフたちと一緒に驚いて目を丸くしました」。
そこから、パスタをお皿いっぱいに盛り付けて提供する現在のスタイルに。
ラ・トランピスタのコースは本当に満足感もあり、女性に人気なのが分かるエピソードですよね。
苺ミルクをイメージしたパスタメニューが登場!
「ラ・トランピスタ」オリジナルのフルーツパスタ。
3~5月くらい(苺が手に入る期間限定)で苺のパスタが登場します♪
「苺を使ったフルーツバスタは、苺ミルクから着想を得て作り始めました。苺とクリーム系のソースを使って、苺ミルクのイメージを表現しています。カルボナーラソースを使ったものも検討しており、本リリースに向けて調整中です」。
リポーターはひと足お先にいただきましたが、苺の酸味とクリームソースの相性が良く美味しくて、意外な発見!
苺とパスタのコラボを是非味わって欲しいです!
■ランチセット
前菜9品、フルーツパスタ、パン、ドリンク、デザート 1980円(税込)
デザート無しの場合 1650円(税込)
フルーツとパスタって、意外に相性がいい!
「泉佐野イタリアン」の特色を考えたときに、まず泉佐野で採れる食材を使うことを考えたという藤原さん。
「泉佐野の魚介は有名で美味しいんですけど、どのお店でも新鮮なお造りを出しているので、カルパッチョにしても他のお店に負けてしまうと思ったんです。泉佐野はフルーツ栽培が盛んな和歌山県に近いこともあって、そこに目をつけてフルーツで何かできないか考えました」。
最初はフルーツを使ったドルチェ(デザート)や飲み物のメニューをラインナップ。
「僕は元来、色んな料理を作ることが好きなので、試しにフルーツを使ったパスタを作ってみると、これがスタッフに好評だったんですね。実際に食べてみるとわかるんですが、フルーツとパスタって合うんですよ」。
そこから「色んなフルーツパスタをやってみよう」と、5年ぐらいになる。
「通年で出しているバナナのフルーツパスタのほか、オレンジ、桃、梨、柿、リンゴなど、旬のフルーツを使ったパスタを季節ごとに提供しています」。
最初はベーコンやエビ、鶏肉を使ったパスタの方が人気だったが、徐々にフルーツパスタも支持を集めるようになったそう。
「『次の新作フルーツパスタは何?』、『次のシーズンも食べに来るわ』というお客さんも増えてきて、フルーツパスタの方に重きを置くようになりました」。
周辺地域でフルーツをパスタのメニューにしているレストランは聞いたことが無いので、「食べてみたい!」って興味は、わきますよね。
フルーツパスタのアイデアが他にもあるので、もっと展開したい
「アイディア段階のフルーツパスタがたくさんあるので、もっと展開していきたい」と熱く語ってくれた藤原さん。
「日向夏など、夏みかんのほろ苦い味を活かしてフルーツパスタを作ると面白いかなって思っていますね。あと、お客さんの喜ぶ企画をもっとやっていきたいですね」。
現在は、会員になって5回来店すると、お食事券やトートバッグなどのオリジナルグッズが当たるハズレ無しのプレゼント企画を行っているそう(開催期間や詳細は問い合わせを)。
「今後はこのような企画をもう少し強化していこうと思っています」
お店に来る楽しみが増えますね!
「僕自身もできるだけお客さんのところに行って、料理やお店の感想を聞かせてもらっているんですよ。それが飲食店の醍醐味だと思いますので、岩田をはじめとするスタッフ共々お客さんと交流できるようにやっていきたいと思います」。
作り手の顔を拝見できるのは、安心だし、お話ができることは素敵。
泉佐野の郊外には、自然や犬鳴温泉もあるので色々楽しめる場所
最後に、泉佐野の魅力について伺った。
「泉佐野は郊外に行くと自然もあるんです。田んぼや池の四季折々の風景を楽しめるので、歩いてみると、より泉佐野を楽しめるんじゃないかと思います。私も山間部までウォーキングに行ったり、犬鳴温泉に行ったりしています。
「ラ・トランピスタ」は、“泉佐野イタリアン”をうたっておりますので、普通のイタリアンとは違った料理を召し上がって欲しいです。そして、お店では、ゆっくり、ほっこり過ごして欲しいと思っています」。
お店でいただくのはもちろん、テイクアウトも人気!泉佐野イタリアンを楽しんで。
予約・お問合せ
TEL:072-474-5500